勉強の準備を整えよう(3)

こんにちは

勉強の準備は整いつつあるでしょうか?

今度こそ挫折しない勉強継続を!

ということで、本稿を書いております。

ちなみに、参考となる過去の記事は以下のとおりです。

<参考記事>

勉強の継続について(序)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101208

勉強の継続について(1)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101210

勉強の継続について(2)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101214

勉強の継続について(3)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101215

勉強の継続について(4)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101220

勉強の継続について(5)

http://d.hatena.ne.jp/t-ohfuji/20101222

 

2.勉強の準備における注意点

これから継続的な勉強体制を構築するために、さまざまな準備をして、勉強を始めるわけですが、その際の注意点をあげたいと思います。

(1)過去の勉強についての反省はしない

端的に言えば「反省は無意味どころか有害なのでやめましょう」ということです。

なぜか?

反省というのは、過去の「行動」について、その是非を検討し今後に生かすということです。

一般論として反省は、道徳的な問題ではなく現実的な問題として、とても重要です。言うまでもありません。

ところが、今回、問題になっていることは何でしょうか?

「行動」できない、ことです。

あるいは、「行動」が継続できないこと、つまり、「行動」がないことが問題なのです。

「行動」がないのに、何を反省するのでしょう?

「行動」がないのに、何を検討するのでしょう?

反省しようがないじゃですか、そもそも「行動」してないのですからね。

 

だから、反省はしようがないのでしないのが正解。

すべきことは、過去の反省ではなく、どうすれば「行動」できるようになるかを研究&実践することです。

「行動」がないのに、あえて反省するというのは、自己満足というものです。

それは有害だから止めましょう。

反省しても無駄な局面で、自己満足とかポーズで反省すると、逆に状況を悪化させるからです。



「行動なし」⇒「反省する」⇒「効果なし」⇒「自信喪失・自己嫌悪」⇒「さらにヤル気をなくす」

という悪循環です。

反省すればどんなことでも上向きになると考えるのは、中学生じゃなのですから、いささか幼稚な考えではないですか。

物事には、反省が必要な局面と反省が無駄な局面があります。

今、必要なのは、反省ではなく行動するための方法や工夫です。

それを間違えないようにしていただきたいと思います。

無駄な反省はやめて、行動しましょう。

 

(2)精神論は止めよう

やる気が出ない。集中できない。勉強が続かない。

そのとき、何らかの精神論を唱えることで、うまくゆくのでしょうか?

20歳くらいの若者であれば、精神論でやってみるのも、良い経験という意味でいいかもしれません。

しかし、今まで精神論で結果の出なかったいい大人が、いまさら精神論で叱咤激励したとしても、やっぱり結果は出ないと思います。

ダメなものはダメ。

残酷ですが、現実とはそういうものです。

そして、勉強の継続というのは、習慣化とか仕組み化という性質のもので、精神論でどうこうするものではありません。

だから、精神論はやめましょう。状況を悪くするだけです。

必要なのは、精神論ではなく、具体的な「方法」です。

勉強継続するための「方法」

集中力を維持するための「方法」

やる気を持続するための「方法」

モチベーションを維持するための「方法」

さまざまな「方法」が多くの研究者によって研究されているのですから、そういう情報を手に入れて、どんどん具体的に実践してゆく。

そして、自分に適した「方法」を開発する。

そういうことだと思います。

 

みなさんは、「継続力」に関する本を20冊以上読みましたか?

みなさんは、「集中力」に関する本を20冊以上読みましたか?

みなさんは、「やる気」に関する本を20冊以上読みましたか?

訳の分からないオレ流精神論を唱える前に、合理的かつ具体的に努力すべきことは多く残されています。

だから、地道に努力しましょう。

そうすれば、勉強継続について精神論は無用(あるいは有害)であることは、すぐに気がつくと思います。

 

(3)結局、素直が一番

人間が成長する局面において重要なのは、素直に他人の意見に耳を傾けて、良いと思われることは、どんどん取り入れて実践することです。

謙虚な人が一番成長するというのは、よく言われることで、当然ですよね。

勉強継続についても同じです。

勉強継続を成功するには、具体的な行動の積み重ねにより、

勉強する仕組みを構築し、そして習慣化することです。

つまり

1.具体的な行動

2.仕組みの構築

3.習慣化

という流れですが、いずれにせよ、今までやってなかったことばかりですので、自力でなんとかしようとするのは無理があります。

人の知恵を借りましょう。

人の力を借りましょう。

素直に、多くの人の研究なりアイデアなりを取入れて、どんどん実践する。

そうすると、いずれ成功法則が見つかります。

単純ですよ。素直が一番。

 

ところが、失敗する人の代表的パターンは、素直に全部受け入れるのではなく、自分の感覚に合うものだけを取捨選択して取り入れる場合が多いです。

自分の感覚に合うものだけを取捨選択すれば、ストレスは少なくて快適だとは思います。

しかし、そういう自己流の取捨選択で成功しているのなら、とうの昔に成功しているハズでしょう。

今、成功していないのは、取捨選択に間違いがあると考えるのが自然でしょう。

だから、成功感覚を身につけるためには、取りあえずは全部し素直に受け入れて実践してみなければなりません。

一度、自己流は捨てる。

そして、実践の中で答えが見つける。

実践の中で成功法則に出会う。

そういうことだろうと思います。

 

だから、素直が一番です。

我流から離れれば離れるほど、新たな自分を発見することができ、そして、成功に近づく。

そういうことではないでしょうか。

 



さあ、がんばって実践しましょうか。

次回からは、具体的な行動の話をしたいと思います。

ではまた

勉強の準備を整えよう(2)

こんにちは

春になって、新しく勉強開始!

したいですね。

そのためには

勉強の準備を整えなければなりません。

今まで、何度も挫折し、失敗し、流されて、勉強継続ができなかったみなさんが、

今度こそ成功させるために

何をやるべきか?

本稿では、それを検討していきます。

 

1.「勉強」ではなく「挫折しないこと」に集中すべき

 前回もお話しましたが、

多くの人は、勉強の開始直後で挫折します。

逆に、開始直後をうまくやれれば、継続的な勉強の成功が高まるともいえます。

たとえれば、飛行機を飛ばすのと同じです。

飛行機の離陸時、エンジンをかけ離陸して安定するまでは、失速し墜落する危険が大きいので、慎重な対応が必要です。

しかし、安定飛行に入れば、少ないエネルギーで快適に飛び続けます。

勉強もそれと同じで、

勉強開始時、ある程度勉強は進んで安定するまでは、大きなストレスがかかり挫折する危険が大きいです。

だから、勉強の準備に時間をかけ、まずは、挫折する危険を回避して安定飛行へ移ることを目指すべきなのです。

参考書がどうとか、勉強法がどうとか、問題の解き方がどうとか、

それらを一生懸命考えても、挫折してしまったら何の意味もありません。

だから、「勉強」ではなく「挫折しないこと」に集中すべきなのです。

 

 過去、勉強しようとか、努力してやり遂げようとか試みて、挫折してしまったことは多々あると思います。

昨年度のマンション管理士勉強がそれに該当するという方もいらっしゃるでしょう。

過去は過去として、これから頑張っていくにあたって、過去と同じように何の準備もしないで勉強開始したとすれば、また、同じように挫折する可能性が高いと思われます。

なぜなら、今までは、「勉強する」ということにフォーカスしていたからです。

「どうやって勉強するか?」

「何を勉強するか?」

「どれくらい勉強するか?」

そういうことばかり考えていて、一番大切な

「どうすれば挫折しないで継続できるか?」

という点についての考えや準備が甘かったのだろうと思われます。

難関資格の専業受験生のように、受験勉強に人生をささげているのであれば、気合とか根性とかそういう精神論もいいでしょう(お勧めしませんが)。

時間が有り余っているのでしょうから。

しかし、一般的な資格試験の社会人受験生の場合、仕事、家事、用事、育児、付き合いなど、受験勉強よりも優先順位の高いことはいくらでもあります。

時間が限られていて、かつ、他に優先すべきことがいくらでもある。

だから、油断していると、すぐに生活に流されて勉強しなくなってしまいます。

ある意味、挫折するのが自然、とも言えるでしょう。

だから、とても上手に工夫して準備して、意図的に挫折しないような仕組みを作りださなければなりません。

そのための準備をしよう、ということなのです。

 

だから、今回は

「勉強する」ということをいったん忘れてください。

まずは、

「挫折しない」

ということにフォーカスした準備を整えましょう。

挫折しないで継続する。

その1点に絞って、成功させる。1点突破です。

「方法」は関係ない。

「成果」も関係ない。

「結果」も関係ない。

「効率」も関係ない。

「時間」も関係ない。

とにかく、挫折しないで、まずは1ヶ月継続する。

そこから始めてみましょう。

1ヶ月たてば、ほんの少し「効率」とか「方法」とかを良くしてみて、また、1ヶ月継続する。

また、さらに1ヶ月継続に成功したら、さらに「効率」とか「方法」とかを良くしてみて、また、1ヶ月継続する。

という感じで半年たてば、前向きで効率的な勉強継続体制が完成する。

というのを目指すのがいいと思います。

 

ということで

「勉強」ではなく「挫折しないこと」に集中しましょう。

具体的な作戦等は次回にお話しますが、

まずは、

「毎日一定時間、机に向かう」

というところから始めてみてください。

勉強はしてもしくてもいいです。読書でも整理整頓でもいい。

とにかく、

「毎日一定時間、机に向かう」

それがスタートとなります。

 

というこtで

続きは次回とさせていただきます。

ではまた

2012-3-19

勉強の準備を整えよう(1)

勉強開始ですが

勉強を開始するにあたって、みなさんは、まず、何をしますか?

参考書選び?部屋の掃除?計画表の作成?気合の注入?・・・

正解はいろいろあると思いますが、少なくとも言えるのは、勉強法は関係ないということです。

勉強法というのは、継続的な勉強体制が構築されてからの問題です。

これから勉強を開始するにあたっての準備段階では、勉強法は関係ありません。

継続的な勉強体制をどのように構築するか?

そのためには、どのような準備が必要なのか?

大多数の人は、この勉強するまでの準備段階でつまずいてしまって、勉強法を使いこなす前の段階で、自身を失ったり挫折したりします。

「勉強に集中できない」

「机に座っているのが苦痛である」

「やる気が起きない」

という段階で挫折する人が大多数だと思います。

私もかつては、そうでした。というより、今でも仕事以外で机に向かって勉強することは、結構、苦痛を感じることが多いです。

いろいろ工夫して勉強継続してますが、勉強が苦にならない人というのは、ほんとに羨ましいと思いますね。

 

ところで

受験勉強の世界では勉強法についての情報があふれていますが

講師とか合格者とか勉強法についての情報発信しようと人は、当然、自分の勉強法には自信があり、勉強が得意であったり苦にならない人が多いと思います。

だから、この勉強する以前の段階でつまずくというのが理解できなくて、ひたすら勉強法の話ばかりするのですが、現実的には、ほとんどの皆さんにとっては使えないのです。

そもそもの問題点が違うからです。

大多数の人にとって必要なのは、過去問の解き方でも受験テクニックでも参考書の選び方でもなく、

「どうしたら勉強に集中できるのか?」

「どうしたら勉強が長続きするのか?」

「どうしたら勉強のやる気がでるのか?」

という話なのです。

情報が多い割には、使える情報が少ない。

それは、昔から、ずっと感じていたことです。




 

 

だから、今回から「勉強の準備を整えよう」と題しまして、勉強する以前の段階について検討していきたいと思います。

多くの人が、実力を発揮する以前の段階で挫折してしまうという展開は残念に思っています。

逆にいえば、継続的な勉強体制を一度も構築していないということは、とてつもない可能性を秘めているということです。

だって、継続的な勉強体制がないにもかかわらず、今現在、厳しい世間をサバイバルして社会人として活躍しているわけですから、もし、継続的な勉強体制を構築できたのであれば、スゴイことになるかもしれないでしょう。

継続的な勉強体制によって、今までの自分よりも何倍もの実力を手に入れるわけですから、年収が何倍も増加するとか新規事業を成功させるとか、どれだけ可能性があるかわかりません。

「勉強ができない」という状況を克服することは、とても大きなことです。

だから、たまたま受験勉強をやるわけですが、受験勉強をダシにして、一生使える大きなモノを手に入れるということを目指してほしいと思います。

そう考えるだけでモチベーション上がりますし。

口先だけではない、真の前向きというのは、そういうことではないかと思うのです。

 

 

ということで

がんばってみませんか?

次回から、具体的な検討を開始します。

それまでに、まずは、

勉強部屋を掃除して片付けてしまいましょう(笑)

ごちゃごちゃしてるとヤル気を無くしますからね。

心機一転ってやつですよ。

がんばりましょう。

ではまた

(2012-3-16)

マンション管理士試験〜再チャレンジガイド(5)

こんにちは

マンション管理士試験〜再チャレンジガイドの最終回です。

試験勉強に再チャレンジするにあたって、注意すべき点をまとめてみます。



1.社会人としてのペースを崩さない

  受験勉強というものを異常に特別視して、社会人としてのペースを崩すことが多いです。

いわゆる過剰反応というところです。

冷静に考えれば、資格試験は、優先順位の高い人生のプロジェクトとはいえません。社会人として勉強すべきことは、山ほどあるのですから。

だから、それなりの優先順位で社会人としての日常を崩すことなく、上手に両立する方向へ進むべきなのです。

何度も同じことを言いますが、受験の成功しても、人生に失敗したら意味ないですからね。

あくまで、

社会人としての成功を優先

社会人としての生活を優先

社会人としての勉強を優先

すべきです。

その中のひとつの勉強として、資格試験勉強が自然に組み込まれている状況が望ましいのではないかと思われます。

 

2.熱くなって、試験に過剰にのめりこんではならない

  資格試験の世界では、司法試験や公認会計士試験のような人生をかけた試験と一般的な資格試験を混同して異常に熱くなる人が多いですが、そういう人に限って試験が終わってしまえば熱が冷めて何も努力しなくなることが多いです。

合格後、勉強継続もせず、具体的な利益の獲得のための努力もせずに、合格証書を死蔵し、丸暗記した知識も忘れてしまい、結局、受験勉強に費やした膨大な時間を無駄にする展開では意味ないでしょう。

どの世界でも同じだと思いますが、何か具体的な成果をあげるには、日々の努力を5年とか10年とかかなり長期間継続するものです。

だから、熱くなって試験に過剰にのめりこんで、「合格したらおしまい」という勉強を繰りかえしているうちに、人生の持ち時間を膨大に失い、気がついたら自分自身の可能性をつぶしていたということになっては目もあてられません。

冷静になって、勉強しましょう。

熱くならずに、コツコツと地道に実力養成しましょう。

最後に頼りになるのは、合格証書ではなく、自分の実力なのですから。

 

3.精神論でなく合理性を追求する

  精神論では何も解決しないというのは、以前、お話したとおりです。

受験勉強に限らず、勉強全般において言えるのは、合理的なアプローチをすれば確実に成長できるということです。

今の時代、かなりニッチな分野でも研究する人がいて情報発信されております。

だから、自分に足りないものがあれば、素直に、そういう情報を探して研究成果を取り入れるのが合理的だということです。

集中力が続かないという悩みがあれば集中力についての研究成果を勉強する。

継続ができないという悩みがあれば継続についての研究成果を勉強する。

整理ができないという悩みがあれば整理についての研究成果を勉強する。

話は単純だと思います。

世の中、人間のさまざまな悩みについて科学的・合理的に研究している人はたくさんいるわけですよ。

便利で使える科学的・合理的な研究成果があるのですから、上手に利用すれば良いと思います。

 

ということで、まとめますが、

一番大切なのは、受験勉強を特別視しないということです。

特別な勉強、特別なテクニック、特別な方法論、特別な精神論など、

受験勉強が特別なものであればあるほど、現実社会の成功、活躍から離れてしまいます。

また、受験勉強に没頭し受験勉強に勝っても、それが現実社会で何の役にも立たないのであれば、人生レベルでは膨大な時間を失って大敗したことになります。



だから、受験勉強を特別な勉強にしてはいけません。

あくまで、自分にとって必要な勉強の、ごくごく一部に過ぎないのです。

社会人として進歩、成長してゆくために勉強し、その一部として受験勉強が組み込まれているという状態がベストなのです。

 

受験勉強を特別視する情報は、破滅へ誘う情報ですから、無視しましょう。

社会人として、現実社会で活躍、成功する。

そういう意思を明確にして、マンション管理士試験の勉強を開始すれば、とても望ましい成長する自分というものに出会うことができるだろうと思います。

がんばってくださいませ。

本稿はこれで終わりです。

ではまた

(2012-3-19)

マンション管理士試験〜再チャレンジガイド(4)

さて

マンション管理士試験〜再チャレンジガイドの4回目です。

ここまでの流れをおさらいしておきますと

1.継続的に勉強する体制を整える

⇒ マンション管理士試験〜再チャレンジガイド(1)
2.時間効率を高める

⇒ マンション管理士試験〜再チャレンジガイド(2)
3.ヤル気や集中力をアップする

⇒ マンション管理士試験〜再チャレンジガイド(3)

ということになります。

一応、行動する順番をつけております。

(1)勉強時間が確保されていないのに、他のことを検討しても無意味ですから、「1.継続的に勉強する体制を整える」は、第1です。



(2)勉強時間が確保されていても、時間の使い方に無駄が多いと(時間効率が悪いと)、思うように成果が上がらないので、「2.時間効率を高める」が2番目です。

(3)さらに、3.ヤル気や集中力をアップすれば、より大きな効果が上がるので、「3.ヤル気や集中力をアップする」が3番目です。



あえて順位をつけているのは、通常、一気に全部をうまくやろうとすると失敗することが多いので、ひとつひとつ順番にクリアするという地道なやり方のほうが、結果的にはうまくいくと考えたからです。

ただ、結果的に3つ全部クリアできれば、順番にこだわる必要がないとも言えますので、そこは適当に融通をきかせていただいてもOKです。

 

 

さて、上記3つをクリアして、次にやるとすれば、方法(「勉強法」)を検討することになるでしょう。

しかし、これには、問題があります・・・



 

<受験勉強の方法は、必要に応じて取り入れれば十分>

1.そもそも「受験勉強の方法」を学ぶ必要があるのか?

  それは、「受験勉強の方法論」というものを特別に学ぶ必要があるのかどうかということです。

時間効率とか集中力とかのスキルは、試験だけでなく現実社会で活躍・成功することに役に立つスキルですから、受験勉強であろうとなかろうと堂々と研究して、身につけて、人生を豊かにすればよいという性質ものです。

ところが、いうまでもなく、「受験勉強の方法論」というものを必死で学んで会得したとしても、それは受験勉強という閉ざされた非現実的な世界でしか通常しないノウハウであって、現実社会では役に立ちません。

つまり、現実社会では役に立たないものへ、膨大な時間なり労力を投入してやることに意味があるのか、というのが問題となるのです。



この点、原則として、普通に実力を養成すれば、合格する試験ですから、特別に「受験勉強の方法論」というものを学ぶ必要はありません。

試験だけでなく現実社会で活躍・成功することに役に立つ勉強をしたいとする当ブログの立場を貫けば、受験勉強の方法というもの追求するのは無駄だといえるからです。

ただし、例外がありますので、それは後ほど。

 

2.試験勉強には過去問学習という優れた方法がある

  通常、ビジネスの世界では、「方法」の研究はとても重要です。

どの業界も今は厳しい競争があります。

そこで、競合他社を出し抜くために、より良い「方法」を研究し続けるというのは、普通にビジネスの競争としてよくあることです。

どの業者も生き残るために、日々、どういう方法が成功をもたらすかを研究&実践し続けるものでしょう。

ところが、試験勉強の世界では

「過去問学習」という優れた方法があります。

ほとんど100%に近い合格者が採用し実践する方法です。

言うまでもないですよね。

で、そういう優秀な方法が存在するのですから、それ以上「方法」について研究しなかったとしても、特に問題はありません。

むしろ、それ以上の特殊な方法をなぜ研究する必要があるのか?

そちらのほうが問題です。

 

3.では、「受験勉強の方法」は完全に無視でいいのか?

  原則としては、「受験勉強の方法」を気にする必要はないです。

地道に実力養成して合格すれば問題ないことです。

ただし、

「受験勉強の方法」にあるノウハウが時間効率を高めることとなるのであれば、それを各自の判断で取り入れるのは支障ないと思います。

もともと「受験勉強の方法」に否定的なのは、それが受験の世界でしか通用しないオタクな話で、それを学ぶことで現実社会での活躍・成功が遠のくからです。

ところが、「受験勉強の方法」の中にも、単なるオタクな話ではなく、時間効率をアップさせるような現実的に利益をもたらすノウハウも存在します。

そういうノウハウについては、特に否定する理由がありませんし、現実的に役にたつわけですから、採用しても良いと思います。

ただし、注意点として

(1)理解型の勉強を重視すること

(2)継続的に勉強する体制の中で行われること

(3)自分にとっての最善を発見すること

の3つを指摘しておきます。

  

(1)理解型の勉強を重視すること

受験勉強についてのノウハウで、大多数のものは「過去問論点をいかに上手に暗記するか」ということについてのものです。

要するに「暗記術」なのです。

本試験の1〜2ヶ月前に「暗記術」を懸命にやるのは望ましいと思います。

しかし、日々の勉強継続のすべてが「暗記術」であった場合、人生全体から見れば、現実社会で使うことのほとんどない能力を毎日必死で鍛えていることになりますので、試験に合格できてもその代償は大きすぎるといえるでしょう。

だから、過去問丸暗記はしないで理解型に徹するのがベストです。

ただ、合格証書を獲得する確率を上げるための方便として、直前期に集中的に暗記詰め込みを敢行するのは、理にかなっていると思います。

だから、使い分けなければなりません。

(日常の勉強)= 理解型の勉強

(試験直前期)= 暗記型の勉強

という感じが、いいと思います。

<参考記事>

⇒ 理解型勉強と過去問丸暗記型勉強

⇒ マンション管理士試験〜理解型勉強実力テスト

 

(2)継続的に勉強する体制の中で行われること

以前お話しましたが、「場当たり的な勉強」「試験に受かったらおしまい式の勉強」というものは、実力が問われる現代社会では膨大な時間の無駄です。

資産があり地位も安泰で、ヒマつぶしで勉強しても問題ないという恵まれた立場であれば別ですが、競争社会でのサバイバルに苦心する一般人にとっては、膨大な時間の無駄は命取りになります。

だから、自己投資として継続的に勉強する体制を構築するのは、当然です。

その継続的に勉強する体制の中で、時間効率アップの道具として、受験勉強についてのノウハウを採用するのは、望ましい展開です。

しかし、継続的に勉強する体制ではなく、単にお手軽に合格できるノウハウが欲しいから「受験勉強の方法」を探し求めるというのは、結局、本末転倒となり自滅することになると思います。

継続的に勉強する。

それが大前提です。

  

(3)自分にとっての最善を発見すること

これは受験勉強法に限ったことではないですが、勉強というのはとても個人的なもので個性が強く、ある人にとって最善の方法がある人にとっては最悪になることがあります。

つまり、受験勉強の方法は、薬にも毒にもなるということです。

成功者の方法を猿マネして皆が成功するなら、世界中、成功者だらけですよ(笑)

成功者の方法をたくさん学んで、自分自身の成功法則を発見する。

そこに、皆、苦労があるわけです。

それに対して、

出来るだけ労力を使わずに楽にお手軽に合格したいから、受験勉強の方法を猿マネして合格しようというのでは、苦労して自分の最善を探すという修行を放棄して安易に流れるということですから、人生全体からすれば激しく有害です。

それなら、受験勉強など、やらないほうがマシだと思います。

試験に合格しても、自分をダメにしたら意味ないですからね。

だから、そのことを理解して、トライ&エラーで自分にとっての最善を発見するという方向であるなら、やっても良いと思います。

 

 

ということですが、

受験勉強の方法というのは、一種の道具ですから、有効であれば採用するのは原則としてはいいと思います。

しかし、過度に受験勉強にのめり込み、勉強する本来の目的(現実社会での活躍、成功)からかけ離れるという現象が資格試験勉強の世界では多く見られますので、受験勉強の方法を導入するのは慎重になるべきだと思います。

一般社会人として継続的勉強体制を構築する。

それを最優先にしていただいて、その上で、必要な方法論を取り入れればよいかと思われます。

特に、昨年、不合格であった皆様にとっては、単純に悔しいから何が何でも合格したいという気持ちがあるでしょう。

だからといって、受験テクニックや解法のテクニックを中心に1年間勉強して合格してそれでいいのでしょうか?

敗因は、正当に実力が足りなかったことに対して求めるべきであって、受験勉強のやり方に求めるのは、誤りです。

試験に受かって人生ボロボロ、ということになっては意味ありません。

 

あらためて、俗ですが、

素直に実力を養成しましょう。

前向きな未来は、受験勉強法ではなく、実力によって生まれる。

そうじゃないですか。

(2012-3-15)