マンション管理士試験過去問研究(第5回)解説(1)


さて、マンション管理士試験過去問研究(第5回)の解説です。



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平成20年度マンション管理士試験問26

A〜Dに必要とされる集会の決議(ア、イ)とA〜Dが特別の影響を及ぼすべきときに必要な区分所有者の承諾(①、②)に関する次の組み合わせのうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。

A 建物の外壁に新たにエレベーターを外付けして設置する工事

B 計画修繕工事に関して行うエレベーター設備の更新工事

C 不要となったダストボックスを撤去する工事

D 非居住用途の専有部分について、居住用途以外の使用を禁止する規約の変更

ア 区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数

イ 区分所有者及び議決権の各過半数

① 専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときの当該専有部分の所有者の承諾

② 一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときの当該区分所有者の承諾

1 Aとアと①

2 Bとイと②

3 Cとイと①

4 Dとアと②

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今回のマンション管理士試験過去問研究問題は、以前に解説した部分と重複する部分が多いですので、解説そのものはなくてもいいくらいと思います。

今回のテーマは、何をどう勉強するかということです。



過去問を解くにあたって、一度目は何もわからないので淡々と問題全部読んで解答解説を全部読んで学習するしかないと思います。

しかし2度目以降は、漠然と全部解くのではなく、考える必要があります。

それは「どうするか?」ということです。

「どうするか?」ということを常に考えながら勉強を進めると超効率的な攻略が可能となります。




過去問 ⇒ 本試験問題 ⇒ 全部やる

というのでは、かなり幼稚な話でして、何をどれくらいやるのか?という見極めが大切だということです。

本試験問題にもいろいろあって、毎年のように出るもの、5年に1回くらいのもの、10年に1回くらいのもの、

単純な知識問題、応用問題、事例問題、数字問題など、組み合わせよって何通りもの種類の問題がありますが、それを全部同じように「がんばりましょう」というのでは、ヒマな学生でない限り時間がいくらあっても足りません。

コスト感覚、が大切なのです。

10年に1度しか出ないような問題を5回も6回も時間かけて繰り返すのってどうかと・・・

問題を見て考えることは、まずは、そういうこととなります。




で、本問題ですが、これは定番中の定番である「普通決議なのか?特別決議なのか?」という問題ですから、落としてはいけない問題に属します。

よって、完全に取りにゆくと方針を立てるのが第1歩です。




で、次に、考えるべき「どうするか?」は、類似問題が出題された場合に、何を事前に準備しておけば確実に得点ができるのだろうか?ということです。

意味もわからずクイズ的暗記をした場合によく起こることですが、まったく同一の問題は解けるけれども、少し変化されたり応用されたりすると解けなくなるという展開があります。

ヒマな学生であれば、それでも膨大にクイズ暗記をして合格へたどり着くことが可能かも知れませんが、普通の社会人では無理です。

そこで、効率のよい攻略法を「どうするか?」で考えてほしいのです。

「どうするか?」「どうするか?」「どうするか?」

のノウハウが蓄積されることによって、資格試験合格以上のよい財産を形成することにもなるのですが、それは置いといて、この問題ではどういう勉強をしておくのがよいのでしょうか?

それは、いうまでもなく

「普通決議or特別決議の区別ができるようになる。」ことです。

この問題では、おまけとして「①専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときの当該専有部分の所有者の承諾」と「②一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときの当該区分所有者の承諾」の違いをきかれておりますが、それは何とでもなるので(暗記すればよい、という幼稚な話ではないので念のため)、後ほど軽くお話します。

いずれにせよ、「普通決議or特別決議の区別ができるようになる。」については、何度も繰り返し練習してマスターしておかなければならないです。



以前のマンション管理士試験過去問研究で、「普通決議or特別決議の区別ができるようになる。」については詳しく解説しておりますので、もう一度復習しておいてください。

本問題の解説は次回にいたします。